第2話


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三蔵、「オイ…」

三蔵、「オイコラ静かに出来ねェのか!遠足じゃねぇんだぞ!」

三蔵、「ふん、似たようなもんか」



三蔵、「静かに食え!静かに!」

三蔵、「ところでこの界隈での妖怪の動向はどうなっているんだ」



三蔵、「この異変は既に桃源郷全土に渡るのか…凶暴化した妖怪は、人間に恐怖を植え付け、バランスの崩壊に拍車を掛ける。悪循環だな」



三蔵、「そうだな。異変の理由を知らん一般人には、妖怪が本性を現したようにしか見えんだろう」

三蔵、「ふん、どうせまた残飯でも漁りに行ったんだろう、ん?」



三蔵、「旅一座?」

三蔵、「…!!」

三蔵、「ふーん、そうだなぁ…俺たちはいつ何時妖怪の不意打ちを食らうか分からん、なるべく寝食共にするのが得策だ…と言いたいところだが宿屋に来てまで貴様らの寝顔は見たくない、解散」



三蔵、「下衆がぁあ!!」

三蔵、「誰を殺すって?」

三蔵、「尖った耳・紋様状の痣、一瞥して分かる、そのものが人間外の生物・妖怪である証」

三蔵、「そしてこれを妖怪退治用の昇霊銃だと知っていると云う事は…今までより少しはマシな妖怪と言うわけだ」

三蔵、「聞きたい事がある、禁を犯し混沌を産んだお前らの黒幕は誰だ、言え、10秒待つ」

三蔵、「遅い!!」

三蔵、「うるさい…速く言え」



三蔵、「紅孩児…!!牛魔王と羅刹女の間の一人息子…500年前牛魔王が討伐された際、コウガイ寺も天竺の法等城に封印された筈…誰が紅孩児の封印を解いたのか…そして恐らくそいつが牛魔王蘇生を目論む黒幕…」

三蔵、「何?」

三蔵、「はっ!それがどうした!生憎だが俺は他人を危惧してやるほど出来た人間じゃ―――」

三蔵、「なに?」

三蔵、「!?ホウメイ!」

三蔵、「空間の歪みが出来ている…妖術による幻覚か!迂闊だった…くっ…ぬぅ」

三蔵、「やめろ、殺すぞ」

三蔵、「うっ!」

三蔵、「ふっ、近くで見るとシワまみれだなクソババア」

三蔵、「例は言わんぞ」

三蔵、「当然だ」

三蔵、「さっきはどうも、利息は高いぞ!」

三蔵、「まさか!」

三蔵、「変化のおかげで妖力が増大してやがる!」

三蔵、「拾い物にはお礼一割だな」

三蔵、「見るな!ホウメイ」

三蔵、「八戒、ホウメイたちを頼む。ゴジョウは悟空に協力して少し時間を稼げ」

三蔵、「俺がやつの…妖気を封じる」

三蔵、「オンバサラキリキリオンリムバサラソワカオンキリキリノーバクバサラウンハッタ!!魔戒天浄!!!」



三蔵、「ふん、仕方あるまい。昨日の今日だ」



三蔵、「ついに直接的な刺客が送り込まれてきたな」

三蔵、「そうだな、だがそれ以前に後ろの馬鹿どもはどうにかならんのか」

三蔵、「えぇい没収だ没収!!」




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