菩薩、「不変なモノなんざ、くだらない…退屈なだけだ」
菩薩、「…今思えば…500年前のあの時が、一番輝いて居たのかもなぁ?」
菩薩、「…お前も…あの金蝉達も…」
金蝉、「なんだよ」
金蝉、「太陽?」
菩薩、「ぷっ、ぷふふふふふふ」
金蝉、「何しやがるこの猿!!」
金蝉、「ふざけんなぁ!!」
菩薩、「おいエガン!」
菩薩、「そのガキ、ここで保護しときゃ良いんだろ?預かってやるよ。ここでなぁ」
二郎神、「何を仰るんです観世音菩薩!花だってお育てになった事無いじゃないですか!」
菩薩、「失礼だなぁお前も、誰が俺が育てると言った」
二郎神、「…は?」
菩薩、「全ては我が甥、金蝉に一任する」
金蝉、「な…何ぬかしてんだこのババァ!!」
菩薩、「菩薩の命だ、ありがたく頂戴しな?」
金蝉、「ぐぬぬぬ…」
菩薩、「名前付けとけよ?お前が飼うんだから」
菩薩、「太陽みたいか…スゲェ口説き文句じゃねぇか、金蝉」
金蝉、「何が口説き文句だ!面倒を全部おしつけやがって!何処に行きやがったあのチビ猿!」
金蝉、「重要書類を折り紙にしやがったんだよ!お前らも探せ!!」
金蝉、「今日こそはタダじゃおかねェ…ぶっ殺す!!」
金蝉、「友達が出来た?」
金蝉、「よかったじゃねェか」
金蝉、「しかし、この城内でコイツと同じ年頃と言ったら…まさかな」
金蝉、「…なんだよ」
金蝉、「ん?何を突然」
金蝉、「その内な」
金蝉、「じゃあ猿な、猿で決定」
金蝉、「テメェ、調子に乗ってんじゃ―――」
金蝉、「悟空…」
金蝉、「悟空だ…短くて簡単だから、猿の頭でも覚えられるだろ」
金蝉、「ぁぁうるさい!」
金蝉、「まぁな」
金蝉、「テンポウ…何がテンちゃんだ、お前が子供好きだったとは知らなかったな…天界西方軍元帥の軍事オタクが」
金蝉、「はぁ?」
金蝉、「ふん、うるせぇよ、お前のとこにも一人いるんだろ?手のかかるのが」
金蝉、「ケンレンとか言ったな、その辺の闘神なんかより余程腕が立つと聞くが?」
金蝉、「軍の上層部にも煙たがられてるらしいな」
金蝉、「気付いていたのか」
金蝉、「テンポウ」
金蝉、「元帥は大将より階級が上の筈だ、なぜ今あえて副官に甘んじている」
金蝉、「確かに俺の目に届かぬ所で、妙な動きが出てきている…まさかあいつ、わざと大将を泳がせて、上層部を煽ってやがるのか…だとしたらとんだ策士もいたモンだぜ」
金蝉、「ほらよ」
菩薩、「何だこれは」
金蝉、「遅れてた書類だ、こっちはあの猿が来て以来休む暇もねェ!こんな仕事他の奴に回せってんだ」
菩薩、「…楽しそうじゃねぇか」
金蝉、「ざけんな!人に面倒なモン押しつけやがって!」
菩薩、「の割には、良いお父さんしてんじゃーん?」
金蝉、「そんな事より、西方軍元帥の天蓬という男を知ってるか?」
菩薩、「あぁ、あの変わり者と名高い綺麗な顔の兄ちゃんな。奴がどうした」
金蝉、「天界上層部の動きに、不審を抱いてる、頭の切れる男だ、後々上層部にとって危険な存在かもしれん」
菩薩、「お前さんの友人なんだろ?んな事俺にチクッて良い訳?」
金蝉、「アンタだから言うんだ、上が何を考えてるかは、軍と関係ない俺の耳には入って来ない。だがココ最近の不穏な動きは、火を見るより明らかだ」
菩薩、「残念だが、俺にも知らないことがあるんでね?…ただ」
金蝉、「ただ?」
菩薩、「どうせロクな事じゃねぇだろうさ。ま、俺もココでは一責任者だ、飼い犬の躾には気をつけるよ」
金蝉、「あぁ」
菩薩、「これは?」
金蝉、「あの猿が勝手に飾ったんだよ。その辺で積んで来たんだろ」
菩薩、「ふーん、綺麗じゃねぇか」
金蝉、「…そうだな」
菩薩、「…ふっ、変わったな。金蝉」
金蝉、「何がだよ!さっさと帰れ!」
菩薩、「良いんじゃねぇの?不変なモノなんざ、つまらないだろう?退屈なだけさ」
金蝉、「…まぁな」
菩薩、「そして、時は静かに流れ…運命の歯車がゆっくりと回り始める」