その名はヴィンセント


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★@や*といった番号はセリフを合わせるためのタイミングポイント、▼内の番号は必要ないなら省いてもいい



リー、「いいよ?やっぱ20世紀のゲームは…いやさ、もう今風のゲームとかすっかり飽きちゃってさぁ。こういうオールドスクールに最近ハマってんだよねぇ…でもいいよなぁ昔はこんくらいので十分だったんだよなぁ!ハッカーだってそうだよ、いやマジで、キャプテン・クランチの時代は良かったよぉ…あんなチョットしたことで、歴史に残っちゃうんだもんなァ…今じゃどこもプロテクトは固いし、よっぽどの事でもやんないと目立たないよ。だからさ、アンタには感謝してんだ、いやマジで、一度やってみたかったんだよねぇ…テロリストって奴をさぁ…」

リー、「あ、あぁ…死んじゃった」

警官、「免許証を出して、どこに行くんだ?この先は、ずっと倉庫街位しか…!?」

リー、「あーあ、死んじゃった」



ボブ、「目に見える敵が相手なら、保安官も楽な商売だ」

ジェット、「で?タンクローリーの中身は何だったんだ?」

ボブ、「何も出ないんだ、これが」

ジェット、「どういう事だ?」

ボブ、「そう言う事さ。結局、目に見えない、見た事もねぇもんらしい」

ジェット、「コイツは?」

ボブ、「三日前、アステロイド近くで宇宙トラックが見つかった。ドライバーは即死、それで積み荷が空ときてりゃ」

ジェット、「強奪事件か」

ボブ、「トラックの持ち主は、チェリオス・メディカルっていう製薬会社なんだが、そこは行方不明の捜索願すら出して居なかった。何かヤバいモンでも積んでたんじゃないかって専らの噂だったんだ。そこに例のタンクローリーの事件だろ?」

ジェット、「臭うな」

ボブ、「製薬会社にしちゃ、妙にガード堅いしな」

ジェット、「何で強行捜査しねぇんだ?別件でも何でも、入り込めるだろ」

ボブ、「お前が居た頃とは変わったんだよ。ISSPも今や、肩書きばかりの張りぼて組織さ。偉いさんは自分の出世にしか興味が無ぇし、下っ端はヤクザに目こぼしして小遣い稼ぎ、こっちも突かれるとヤバいのさ…腐ってるよ」

ジェット、「変わってないさ、だから辞めたんだ」



ヴィンセント、「煉獄を知ってるか?」

ムラタ、「え?」

ヴィンセント、「天国と地獄の間にある場所だ…そこは天国に入れず、取り残された者たちが苦しみ続ける場所。そう、この世界の事さ」

ムラタ、「これだけか?」

ヴィンセント、「これ一つの中に三万個が入ってる。カプセルを開ければ、自己増殖していく」

ムラタ、「お、おい、気を付けてくれ…で、金は?…え?約束が、違わないか?」

ヴィンセント、「残り半分はパーティーが跳ねてからだ。後は好きにするが良い」

ムラタ、「あ、あぁ…こんなセコい生活ともオサラバさ…一つ聞いて言いか?なんで、ハロウィンの日なんだ?」

ヴィンセント、「昔、ハロウィンは、煉獄の魂が天国へ行けるように、祈りを捧げる日だったそうだ…祈るが良い」


パンチ、「アミーゴ!太陽系三百万の賞金稼ぎの皆!元気かーい!?」

ジュディ、「すっかりお馴染み、ビッグショットの時間よ!ドキュン」

パンチ、「さぁ、今日もフレッシュな賞金首情報をガンガン紹介していくぞ!?」

ジュディ、「今日は特別番組で、いつもより20分も延長しちゃうのよ?」

パンチ、「それもこれも今!賞金稼ぎの注目の的!何と言っても三億ウーロンの憎い奴その特集だからね?」

ジュディ、「そうなの!なにしろ、史上最高額の賞金首よ!」

パンチ、「ただ、残念ながら、どこの誰なのか全く分かってないんだ」

ジュディ、「何か、手掛かりとかないの?」

パンチ、「ぜーんぜん。ばら撒かれたのが何だか分かってないし、生きてる目撃者もいないしね」

ジュディ、「じゃあ、私達は何を紹介したら良いの?」

パンチ、「そう!そこで今回は!番組に情報提供してくれた君に、素敵な賞品をプレゼントだ!さぁ!今すぐこの番号までアクセスしてくれ?早い者勝ちだよ!?…」

ジュディ、「(咳払い)」

パンチ、「じゃ、取り敢えずここで…コマーシャル」

フェイ、「ホント使えないわぁ…」

エド、「フェイフェイー?」

フェイ、「ん?」

エド、「チョット見てー」

フェイ、「前の画面じゃない…刺青」

エド、「これと似てるマークマークを探してみたよーどれでしょー?」

フェイ、「んーと…これ、じゃないか…これかな?」

エド、「そのウソ・ホント?」

フェイ、「うん、間違い無いわこれよ…火星陸軍特殊作戦部隊第7班…特殊部隊のマークか…軍人さんね」

エド、「3年前に解散してまーす」

フェイ、「で?この部隊のデータとかないの?」

エド、「あいー」

フェイ、「?なにこれ、殆ど死んでんじゃない」

エド、「んにゃー」

フェイ、「次やって」

エド、「んにゃ、どうしたの?アイン…うそーん」

フェイ、「何よ、早く次」

エド、「アインはこの人だって」

フェイ、「なんでアインに分かる訳?…ほら、タイタンの戦争で二年前に死んじゃってんじゃーん…あーもうやめた、片しちゃって」

エド、「んにー」

フェイ、「こんな地味な作業、アタシには向いて無いんだわ」

エド、「にゃ?」

フェイ、「もっと楽して稼げる、アタシにピッタリな生き方がある気がするわぁ」

エド、「フェイ?」

フェイ、「なーんでこんな連中とつるんで、美しい20代費やさなきゃなんないんだろー」

エド、「フェイフェイー」

フェイ、「一体どこで間違えちゃったかなぁ…」

エド、「リーさんがまたカード使ったよー?」

フェイ、「ん?そっちがあったか!」






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